葬儀費用を払わない遺族からの債権回収
当事者
依頼者:大阪市の葬儀会社
相手方:遺族(葬儀請負契約の当事者)
債権額:約70万円
解決までの期間
約5ヶ月
事案の概要
依頼者は、亡くなった高齢女性の葬儀を女性の息子(以下「遺族男性」という)から依頼され、遺族男性と葬儀請負契約を締結の上、葬儀を執り行った。しかし、遺族男性がなかなか葬儀代金を支払わないので、依頼者が問い詰めたところ、その態度が気に入らないとして一切の支払いを拒否。葬儀代金を回収したいと当事務所に相談。
解決の経緯
遺族男性による資産隠し等を懸念し、まず仮差押えを検討。依頼者社長の調査により、遺族男性が人気モデルの車両を最近購入したことが判明。
依頼者社長の協力もあり、当該車両の車種、遺族男性が所有・占有していることなどの証拠を収集した上で仮差押えの申立てを行い、決定を得た。
その後、遺族男性が住居移転など不慮の事態もあったが、依頼者社長の協力で転居先を突き止め、車両の仮差押えを執行。
遺族男性は、弁護士と相談のうえ、代金額の8割を支払うとの和解案を提示。交渉の上、代金額の約9割について、即金で支払いをさせるとの内容で和解成立。
解決のポイント・感想
①情報収集(車両の占有状況の写真の収集や、転居先住所の調査等)をきっちり行った点、及び②実際に仮差押えを執行した上で交渉を行った点がポイント。
はじめは支払わないと言っていた遺族男性も、実際に仮差押えされた後は素直に支払うことを認め、その後の交渉は実にスムーズにまとまった。債権回収においては、いかに財産を押さえてしまうかが重要であることを改めて実感した。
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